隊長:
これから、野崎先生の逃走シーンで使われた道路の案内をしつつ次のロケ地へ向かいます!
茜:
野崎のヤツ、オレのことを突き飛ばして逃げやがって・・・。
健一:
まあ、あの時は援交していることが茜にばれてしまったんですから、何としてでも逃げたかったんでしょうね。
里香:
まっ、女か男か分かんない茜みたいなのをホテルに連れてこうっていう変わりもんもよくいたもんだわねぇ~。
茜:
相変わらずかわいくねぇヤツだな~。
お前の嫌みな性格はどっからきたのかいつまで経ってもわかったもんじゃないな!
里香:
あんたこそ、その男みたいな言葉遣い、いつになったら直るのよ!?
茜:
いいじゃねぇか!
別に誰も迷惑してないんだから!
浩:
ねぇ、ケンカしないでよ~。
隊長さん困っちゃってるじゃん。
隊長:
いやぁ~、本当に茜ちゃんと里香ちゃんのケンカは当時と全然変わりませんね!
茜:
それって、オレたちのケンカが隊長さんにとって有意義ってことか?
何ならもっとケンカしてやろうか?
隊長:
いやいやいや、そうじゃなくて・・・。
ドラマと同じことがまさか生で見られるなんて思ってなくて・・・。
茜:
まっ、早く出発しようぜ!
健一:
ったく、誰のせいで出発できなかったのやら・・・。
隊長:
これから山道に入ります。
急カーブが多くなるので気を付けてください。
健一:
まるで僕たちが野崎先生の車を追いかけている気分になれますね!
隊長:
すっごい細かいことですが、野崎先生がバックミラー越しに茜ちゃんと春子さんが乗ったバイクを見たのはこのあたりなんですよ。
茜:
そんな細かいところのロケ地まで探すとは、オレ感心しちゃうな~。
隊長:
ちょっと、そんな感心しないでくださいよ~。
気になったので探したら見つけただけなんですから。
茜:
とか言っちゃってさ~。
映った場所全部見つけないと気が済まないんだろ~?
隊長:
あっ・・・、バレました?
浩:
でも、隊長さんのその気持ち、分かる気がする。
里香:
私にも分かるわ。
全部探さないと気になっちゃうっていうか・・・。
茜:
さすが「探索隊長」って名だけあるよな。
隊長:
ありがとうございます!
あっ、そうそう、この辺りからのカットも映りましたね。
健一:
それで、この後に廃校のシーンってわけですよね。
隊長:
そうなんです。
でも、廃校の場所はまだ行きませんよ。
茜:
えー、マジかよー。
オレ早く行かないと死んじゃうかも。
里香:
じゃあ、そうすれば?
茜:
あんだとー!?
お前はこの山に一生こもって帰ってくんな!
里香:
帰って来なくていいのはそっちでしょ!
健一:
お願いですから、車の中でケンカはやめてください!
ったく、ちょっと目を離すとこうなんだから・・・。
隊長:
そろそろ、「やきもち家」に着きますよ!
浩:
やきもち家??
茜:
餅が売ってるところなんて、夏スペシャルに出て来たっけ?
里香:
出てきたわけないでしょ!
健一:
あっ、思い出しました!
ひょっとして・・・。
隊長:
おっ、健一君、思い出しましたか??
浩:
僕も思い出した!
隊長:
はい、到着しました!
ここが「やきもち家」です。
茜:
そうそう、この建物思い出した!
里香:
ねえ、早く中へ入りましょうよ!
浩:
隊長さん、早く入ろう!
隊長:
まあまあ、そんなに焦らないでください。
えっと、ここは温泉の・・・。
茜:
説明はいいから、いいから!
お邪魔しま~す!
隊長:
ちょっ、ちょっと!
茜ちゃん!
健一:
隊長さん、茜があんなですみませんね。
でも、茜ったらここに来られたのがうれしいんですよ。
隊長:
健一くんも、里香ちゃんも、浩くんも、中へひとまず入りましょうか!
詳しい説明は中でもできますし!
浩:
うわぁ~。
この感じすごく懐かしい!
健一:
当時とほとんど変わってませんね。
茜:
この囲炉裏の周りにみんなで座って話をしたよなぁ~。
里香:
確かお兄ちゃんは端の方で横になってたわよね(笑)
茜:
そうだった、そうだった。
まっ、強烈なのを見ちゃったからな!
へっへっへ。
隊長:
確か、露天風呂に入ってるめぐみさんの・・・。
健一:
違いますって!
隊長さんまで何言ってるんですか!
あの時はただ湯あたりしただけです。
茜:
ホントか~??
里香:
な~んか、怪しいわね~。
隊長:
みなさんの記憶がだいぶ蘇ってきたようなので、私からの詳しい説明はいらなそうですね。
健一:
ここにお父さんやお母さん、おばあちゃん、そして、翼くんもいましたよね。
茜:
ここでもオレと里香はケンカしたよな~。
温泉で頭ふやかしてこいとか言ってさ。
隊長:
この「やきもち家」にも温泉があるんですよ!
自分は以前来た時に一度入ったことありますが、そりゃ気持ちよかったですよ~。
健一:
僕と翼くんが入った温泉は確か別の所でしたよね?
隊長:
そうなんです。
ここではないんですが、もちろん後でご案内します!
浩:
あ~、お腹すいたよ~。
そろそろご飯にしようよぉ・・・。
茜:
浩~、お前はお腹すいた、お腹すいたっていつもうるさいヤツだな~。
CBCのスタジオでもバクバク食べやがって!
浩:
だって、美味しいんだもん!
健一:
そう言えば、スタジオ撮影の時はずっとリビングでの撮影で3食とも消えものって時もありましたよね!
里香:
あったわよね~。
あたしなんか、スタッフさんにいたずらされて、山盛りのご飯出された時あったわよ。
茜:
浩もうるさいことだし、ご飯にしようぜ!
里香:
この場所でご飯が食べられるの?
隊長:
そうです!
さっ、みなさん、メニューをどうぞどうぞ!
健一:
美味しそうなものばかりですね。
浩:
どれにしようか迷っちゃうよ。
茜:
よぉーし!こうなったら、
「書いてあるメニュー全部食べるまで帰れま10」
とかどうだ?
里香:
何バカなこと言ってんのよ!
あんたはもともと帰って来なくて結構!
茜:
何だぁ!?
帰って来なくていいのはお前だろ!
書いてあるメニュー全部食べてブタになれ!
このヒステリー女!
健一:
ちょっと、二人とも!!
ケンカはドラマの中だけにしてください!
浩:
せっかく楽しいロケ地巡りなのに、茜もお姉ちゃんも仲良くしてよ!
隊長:
みなさ~ん、注文決まりましたかー?
茜:
オッス、バッチリ決まったぜ!
健一:
ええ!決まりました!
浩:
僕も!
里香:
私も!
茜:
あ~、食った食った。
里香:
あんたはオヤジ!?
隊長:
ドラマでもよく春子さんにそんなこと言われてましたね(笑)
浩:
お母さんが生きてたら、今頃一緒にロケ地巡りできてたかもしれないね。
健一:
お母さんもお父さんも長野の風景を見たらきっと懐かしむはずです。
隊長:
そうですね・・・。
もしできるなら春子さんと大介さんもご案内したいです。
里香:
浩、そういえばあんた、練馬の家でお父さんのこと見たって昔言ってたわよね?
浩:
・・・、うん・・・。
でも、あれはたぶん夢だよ。
茜:
夢・・・、か・・・。
第3話へ続く・・・